借金の返済がもう限界・・・督促の手紙に電話に、心身ともにこのままではだめだ・・・そんな時に考えたいのが債務整理です。
債務整理には大きく分けて「任意整理」「個人再生」「自己破産」という3種類があります。(「特定調停」もありますが、ここでは一般的な3つを紹介します)
色々補足は必要ですが、簡単に言ってしまえば、任意整理は「借金の利息を0にして、最大60回で分割で元本を払いますよ」という制度。
個人再生は「借金額を6分に減額して返済してもらいますよ」という制度、自己破産は「借金0にしますよ」という制度です。
今回は借金に苦しむ人が考えるべき債務整理の種類とそれぞれの特徴について解説していきます。
任意整理
任意整理は債務整理の中で最も多くの人が利用しており、借金の返済に困ったときにはじめに検討する方法です。
任意整理は借金の返済に困った人が利用しますが、借金額の減額や免除をする制度ではありません。
あくまでも返済を計画的に行うことを目的とした方法なので、借金額を減らすことはできません。
借金の減額や免除ができない代わりに、利息をなくすことができるのです。
長年借金の返済で悩まされている人の多くは、元金を減らすことができずに支払いが続いてしまいます。
多くの人はリボ払いによる返済をしているので、借入額が大きいほど利息も多く取られます。
そのため返済をしても利息の方が割合が多いので、なかなか元金を減らすことができません。
しかし任意整理をすることによって利息がつかない分、元金をしっかりと減らすことができます。
そのため確実に借金を減らすことができますし、完済する日にちを知ることもできます。目標を持ち、計画的に返済をすることができます。
個人再生
個人再生は任意整理では返済できない額の借金や、家を持っている人が借金の返済に困ったときに利用することの多い債務整理です。
消費者金融で借りられる金額はせいぜい数百万円までが多いですが、個人再生は数千万円の借金に対しても減免ができる特徴を持っています。
最大で5,000万円までの借金に対して減免措置ができるので、家を手放すことなく借金の返済計画を立てることができます。
借金額が500万円までであれば、100万円の支払いで残りは免除されます。
1,500万円までであれば借金額の1/5の支払いをすれば、残りは免除になります。
段階的に支払い金額は増えますが、減免される金額も多くなっていきます。
5,000万円までの借金であれば個人再生ができますが、返済額は1/10でいいので残りは免除となります。
仮に4,000万円の借金があっても個人再生で400万円の支払いをすれば、残りは免除となるのでかなり大きなメリットといえます。
住宅ローンは対象外となっており、住宅ローンと借金の返済は重なってしまうこともあるため、支払えるだけの収入がなければ利用できません。
自己破産
債務整理の中でも最終手段として利用されるのが自己破産です。
個人再生でもかなりの金額を免除することができますが、支払い能力がなければ個人再生はできません。
自己破産は多額の借金があるにも関わらず、支払い能力がないとみなされたときに利用できる債務整理です。
最大の特徴はどんなに大きな借金額でも、自己破産をすれば支払い義務がなくなるので、借金額がゼロになることです。
20万円までの預貯金以外は、すべての財産を手放すことになります。
しかしすべての借金がなくなることによって、新たな人生設計を立ててスタートすることができます。
借金苦に悩まされたときのポイント
借金に悩んだ時のポイントは「一人で悩まないこと」です。
一人で悩んでも何も解決しないので、まずは借金のことを真剣に聞いてくれそうな妻、家族、友人、同僚、知人、先輩、後輩などに相談しましょう。
借金で苦しむ最大のポイントは確かに借金返済もあると思いますが、「周りに話したらきっとやばいやつだと思って離れていってしまう・・・」という恐怖に怯えることが意外と辛いです。
確かに、話すと「何やってるんだよ」など怒られたり、「もう知らない!」と離れていったりする人もいますが、大抵の場合にはこちらが真剣に悩みをうち開ければ、相手もしっかりと悩みを聞いてくれるものです。
しかし、打ち明けて愛想を尽かされる場合もありますが、借金はいずれバレますし、そこはいずれ通る道として受け入れましょう。
まずは一人で悩まなず相談できる相手(味方)を作るというのが何より大事です。
一人で悩むとネットの嘘か本当か分からないような情報や、債務整理やったことないような人の情報に振り回されてどんどん気持ち的にも落ちていきます。
借金問題を解決するには、まず気持ちをしっかり持って、対応していくことが実は借金返済以上に重要なことなのです。(これは実際に任意整理してみて、感じたことです)
また、「きちんと知識を持った人に相談しにいく」というのが次に重要なことです。
きちんと知識を持った人というのは債務整理の知識をきちんともった「弁護士」などです。
弁護士というとお金がかかるイメージがありますが、法テラスなどでは30分無料で相談を弁護士さんが受けてくれますので、そこに相談しに行くのが良いと思います。
「救済の方法がある」ということを知る、選択肢を知るだけでも全然気持ちの面で大きく変わります。